2016.8.21 夕暮れの観察会-コウモリ

 私たちが気づくことが少ない生きものコウモリの座学と観察会を行った。案内は、コウモリの専門家である大沢夕志さん啓子さんご夫妻である。世界各地を飛び回っているご夫妻が撮られたコウモリの写真をスライドで観た。多くのコウモリの食べ物は、昆虫や果実、花粉、花の蜜などが主な食べ物で、中にはカエル、魚、血液を食べるコウモリもいる。今日観察するアブラコウモリのエサは、主に蚊である。10頭のコウモリが一日500匹の虫を食べ200日活動すると、一年では100万匹の虫を食べる計算になる。夏になると蚊に悩ませられる身としては、コウモリに感謝したい。

 18時から観察会が始まった。この時期だとまだ、明るいのでコウモリの出す超音波やコウモリの重さのクイズなどを出してもらったが、アブラコウモリは、1円玉7枚の7gと参加者の想像を超えて軽い。アブラコウモリは、6月下旬から7月にかけて2〜4頭の子どもを産むが、大きさは小指の先ほどである。赤ちゃんは何で大きくなるのと言う質問に「お乳で育つ」という答え。あーそうか、ほ乳類だからという納得の声が聞こえてきた。コウモリは空飛ぶほ乳類なのである。

 少し暗くなった空を見上げていると、飛んでいたツバメがいなくなり、コウモリが飛び始める。超音波を出す機械「バットディテクター」を使い探す。人間には聞こえない45キロヘルツを感知する機械だ。音が聞こえるとすぐコウモリを確認出来、専門家は獲物を捕まえたときの音も教えてくれる。本当に暗くなるとコウモリもお腹が膨らんだのか、姿が少なくなってきた。ナイトハイクに出発である。夜咲くカラスウリやクモの巣などを観察した。

 昼から夜になる接点を「おうまがとき(逢魔時)」と言う。絵本でこの言葉を知った。方言では岩手地方では「おもわぬとき」甲州では「まじまじどき」等がある。夜から朝に変わるときは「かわたれ(彼は誰)」である。この言葉も児童文学のタイトルで知った。参加者の方に、夕暮れの時の体験は初めてと言われた。人は電気という明るさを手に入れ、明るさと暗さの接点を感じる機会が少なくなった。人の世の営みと共に言葉が消えていくのである。消えつつある言葉に灯りをともすことも楽しいことかもしれない。それは、生きものの生活を知ることにもなる。人間より遙か昔から地球に棲む生きものは、丁寧に時間や場所を棲み分け、無駄な争いを避けながら暮らしていることに気づくキッカケになる。(環)

写真1多くの人が集まってくれた これで嫌われ者のコウモリの人権も確保?
f0131669_8349100.jpg

写真2 夕焼け 前日は雨 1日だけ晴れた 感謝したい 翌日は台風で雨だった
f0131669_935202.jpg

写真3 説明にも工夫があり分かりやすかった 大沢さんの手作りのぬいぐるみ
f0131669_9382442.jpg

写真4 移動途中 ハチの分包を発見 参加者の専門家が持ち帰って飼育するそうだ
f0131669_1012438.jpg

写真5移動途中 ガを発見 オオミズアオ
f0131669_1023445.jpg

写真6移動途中 コナラのドングリ ハイイロチョッキリのお仕事かな?
f0131669_1043745.jpg

写真7移動途中 ハギの花
f0131669_1062147.jpg

写真8移動途中 ヤブガラシの蜜を吸う ジャコウアゲハ
f0131669_10737.jpg

写真9
f0131669_1085474.jpg

写真10コブシの実が落ちていた
f0131669_109269.jpg

写真11アカスジキンカメムシ成虫
f0131669_10101586.jpg

by trust-0 | 2016-08-27 10:27 | エッセイ


<< 2016.8.21 虫を捕ろう... 2016.8.19 20  >>